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2011年4月16日 (土)

どんな言葉も言葉にならない。ならなくても書くには・・・

コピーライターの糸井重里さんがツイッターでつぶやいていた。

「いま文章を書くということは、どういう反論が想像できるかだけでなく、どういうあげ足取りがあるかについて、これまでの64倍くらい考えないと難しくなってしまった。根本のところには「不信」があるんだとは思うけどね。ほんとに、もっと「光の射す方向」を見ながら書いていきたいだす。」

 

糸井さんは私が10代から敬愛するプロの「ことばについて考える人」で

私は全くの素人なわけだけど

・・・・この言葉、なんだかすごくわかった。

 

震災以来、・・・やっぱり、ものすごく書きにくい。ブログの日記すら。

どんな言葉が適切なのか、とても見つけにくい。

一ヶ月を経て、まだまだ大きな余震も続き、

放射能の被害ときたら、今後どのくらいの歳月が経てば安心を取り戻せるのか見当もつかない・・・・。

 

関西に住んでいるおかげで、こちらではとりあえず変わらない暮らしをしているのだけど、

これだけ大きな地震が頻発しているのだから、大阪だけは安心だなんて到底思えない。

30年以内に必ず南海地震が起こるだろうと言われているのだし。

対岸の火事ではないのだ。

 

だけど・・・・・

実際には、日々、そんなに不安ばかり抱えて生活はしていられない。

外食したり、お気に入りの物を買い物したりしている。

それはこれまで通りの日常なのだけど、

それをブログに書いて、ケーキの写真を載せてひけらかしていいのだろうか・・・と躊躇してしまう。

 

いや、そんなふうに思うのは、かえって傲慢か?

 

被災していない地域まで妙に自粛して消費を抑えてたんじゃ

経済はますます冷え込み・・・・よろしくないはず。

・・・かと言って、

あれを楽しんできました!これを食べてきました!!と書くのは是か非か?

 

私の日記なんて2001年の開設当初から、お気楽な話ばかりなのよ・・・・

 

地震のことを考慮すると・・・・本当に何も書けなくなる。

ものすごく型通りの言葉でお悔やみと励ましの言葉を綴るのも・・・・そういうの見飽きたと思ってしまうし。

 

「がんばれ!」という言葉も、大きなストレスを抱える方にとってはかえって負担になる。

・・・しかし、「がんばって」という言葉以外で、なんとか励ましの気持ちを伝えようと考えると・・・

これが結構、難しい。

 

「頑張って下さい」では、下手するとずいぶん他人事のような、

安全な場所から言っている言葉のような印象にならないか?

 

しかし、東北地方に親戚も持たない、行ったこともない私などが

真に被災者の気持ちに寄り添うことなど、本当にできるのだろうか・・・・・

いくら知恵を絞って言葉を選んでみても、薄っぺらい言葉にしかならない。

その薄っぺらさを誰よりも自分が感じてしまう。

 

いくらテレビや新聞の報道で現地の様子を毎日のように知り得ても、

きっと、それは極、限られた一部のこと。

実際に現地に足を踏み入れれば、その凄惨な様子や粉塵、悪臭などに圧倒されてしまうだろう。

 

テレビで知り得た情報だけで、さもわかったように何かをコメントするなんて、できない・・・。

 

突然、不可抗力の災害に見舞われ、

それまで当たり前にあった大切なものをなくしてしまった多くの人たち。

 

命、家族、家、友達、学校、町、

そしてこれまでの生活、仕事・・・

生きていく支えになる大切な一つ一つが、あんなにもメチャクチャに理不尽に壊されてしまうなんて。

どんなにつらく、不安だろう。

・・・・・・・・・あまりにも

あまりにもその「つらさ」「不安」は大き過ぎて、

想像することに、心の中でストップがかかってしまう。

真剣にそれを考えてしまうことを、無意識に回避している。

真に被災者の心に寄り添うと・・・・・自分自身も壊れてしまいかねないのだ。

 

そんな状態で、「書く」とすると、どんな言葉があるのだろうと考えていた。

歌の方がより伝えられるかもしれないなぁとも思った。

 

先日、天皇皇后両陛下が被災地を訪れ、避難されている住民の方に声をかけてらっしゃるのをテレビのニュースで見た。

皇后さまは「よくがんばりましたね。」と労(ねぎら)ってらっしゃった。

この言葉に、なぜか私まで泣きそうになった。(私は何もがんばってないのに!)

 

そうだよなぁ・・・・・

これからの復興を目指して、「がんばれ!がんばれ!!」と言うのは、まだ早すぎるよね。

まずは、生き延びることができた、そのことを誰かに労ってもらったっていいはずなんだ。

多くの方が亡くなった中で自分が生き延びたことを、逆に罪に感じてしまっている人もいるかもしれない。

そんな人も含めて、

生きるか死ぬかの瀬戸際で、必死にがんばった、その頑張りを認めて、褒めて、抱きしめてあげられたら。

緊張の中でこらえ、体内に溜めたままになっている涙を流せたら・・・・・

そういうケアが一番大切なのかもしれないなぁ・・・・と感じた。

 

がんばるのは・・・それからだよね。

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どんな言葉も言葉にならない。ならなくても書くには・・・を参照しているブログ:

コメント

また聞きなんですが、タレントの藤井隆さんが
被災地の皆さんに対して、次のように言ったそうです。


「皆さんは、頑張らないでください。
頑張るのは、僕たちです。
皆さんは…元気でいてください!」


なかなかいいコメントだなと思って
印象に残っています。

■59さま

書けない書けない、なんて言ってて書かずにいては
結局、停滞で
何も生み出していない状態なわけで
マイナスにこそなれ、プラスに作用しないのよね・・・・

日経新聞の今日の夕刊に有栖川有栖さんのコラムが載ってて
創作塾で怪談を書いている生徒さんが、今の時勢、怪談が書きづらいと悩んでいることに対して
何をもって慰めとするかは人それぞれで、
苦境にいる人がホラーや推理小説を読むことで「私でいる」ことができることもある、と書かれていた。
「コレを書いたらアウト」ではなく、いい作品を書くことが役立つことに繋がる、と。

なるほどなぁ・・・と思いました。

私も、いつもの私のテイストを保ちつつ、やっていけばいいんだなーと。
なんだか、すごくストンと胸のつかえが取れましたわ。

自分が感じたことを素直に書けばいいのでは?
といいたいけど、ある程度の節度も必要ですよね。

被災者の方々に対して、
私は「頑張って」という言葉は避けるかなぁ。
この「頑張って」って励ましの言葉として私は捉えてるけど
人によっては、今を精一杯頑張って生きているのに
これ以上どうやって頑張れって言うんだって
感じる人がいるらしいので。

言葉一つでもこんなに捕らえ方が違ってしまう
難しいですよね。

■Dinaちゃん

うん~
特に私は東北に行ったこともなくてね、
知り合いもほとんどいないし・・・・
 
だけど、これだけの規模の災害だから東北だけの問題じゃなくて
日本全体で何とかしなくちゃって思うんだけど
簡単になんとかなりそうな状況でもなくてーーーー


言葉の力を信じたいけど
人の心を包み込む温かい言葉と
人の心を傷つける無神経な言葉は・・・表裏一体で
どうしたらいいのか、考えれば考えるほど深みにはまってしまう。

答えはないんだなぁ・・・と思うよ。

一番適切な言葉なんて・・・・ない。

こんな時に応援の歌を作るのって、桑田さん、すごく大変だったと思うんだ。
チーム・アミューズのチャリティーソング『Let's try again』 ↓
http://www.amuse.co.jp/teamamuse/

結局・・・・
自分らしく、
背伸びしたりせずに、
できる範囲内で、無理せず
できることを・・・・すればいいんだって思うの。

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