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2011年11月28日 (月)

展開の読めないアニメ『輪るピングドラム』

深夜に放映中のアニメ『輪るピングドラム』

激しいストーリー展開、

美しい絵、

シュールな表現手法・・・などなど、

とにかくちょっと他では味わえない面白さで

毎回、目が離せない作品だ。

 

もう物語は終盤に近くなっているはずなのだが、

まだまだ謎が多く、先が見えない。

・・・と言うか、この話、どうやってまとめるんだ?まとめようがあるんだろうか?とさえ思う。

 

かわいらしい絵柄、

変身モノのようなシーンを織り交ぜながらも

この作品の描く内容は大変暗く、重い。

アニメという表現方法で、今の日本の社会の歪みによる問題点を

これでもか!と詰め込んでいる。

 

抽象的で、非常に観念的なシーン、セリフが多い。

 

「選ばれない」ものは「透明になる」「何ものにもなれない」、「死ぬこと」

ーーーーーーこれが20話のポイントだった。

 

 

「選ばれない」のは、つらい。

しかし、「選ばれない」ことが、今、多いのではないだろうか。

 

就職難で、面接になかなか受からない。選んでもらえない。

また、非婚率の増加で、結婚しない人が増えている。

 

正社員でなくとも、フリーターでやっていける。

結婚しなくても、スーパーやコンビニで食事には困らない。

そういう世の中になっている。

 

人間は、何かに所属していたい、という基本的な欲求がある。

○○会社の社員だとか、○○の奥さんである、とか。

一方で肩書に縛られ過ぎるのもつらいことだが、

全く何にも繋がりを持っていない「何者にもなれない」のも耐え難い。

 

そうして、人間の基本的な欲求として、

自分が大切に思う相手と同じ気持ちを共有したい、というのもある。

 

選ばれないと、その欲求は叶わない。

 

存在を軽んじられ、無視される「透明な存在になる」のは、とてもつらい。

 

 

離婚をしてしまう夫婦も増えている。

すると、多くの場合、経済的にも、子育ての労苦にも負担がくる。

もちろん、がんばってちゃんと子供を育てている親御さんは多い。

しかし、子供の虐待、育児放棄が大きな社会問題になっているのも事実だ。

 

親に無償の愛で慈しまれるべき存在の子が

親に十分な愛情を与えられないのは、大変不幸なこと。

 

このような現代の社会が抱える多くの歪みから生まれる

絶望、孤独、逼塞感を

このアニメは表していると思うのだが・・・・・どうだろうか。

 

ピングドラムのテーマは他にもあり、

「運命」をどう捉えるか、が一番基礎のテーマになっている。

 

これは、同じ幾原邦彦監督作品「少女革命ウテナ」の中でもテーマになっていた。

ウテナでは「世界の果て」

ピングドラムでは「運命の至る場所」に鍵はあるように示唆される。

 

ウテナも、とんでもなく深いテーマを持っていたアニメだったけど

ピングドラムは、さらに凄まじい。

 

世間を震撼させた凶悪犯罪の犯人の家族の生き方を描いているのも

これも重いテーマだ。

罪を犯し、逮捕されたのは犯人。

しかし、その家族も世間から非難され、中傷を受けてしまう。

「罰を受ける」ことになってしまう。

 

そうして、ある日突然起こった事件に大切なものを奪われてしまった被害者の気持ちも描かれる。

「不幸な出来事」というのは、人災であっても天災であっても、

とても理不尽に大切なものを奪っていく。

その喪失感に耐えられない者は、運命を呪い、

運命のやり直しを願う。

 

 

「かわいい、が消費された。だから捨てられた。」

このセリフも、今の子役ブームを思うとゾッとするような言葉だ。

少し前だと、「面白い」が消費されて、大量の芸人がバサバサと捨てられた。

 

消費されず生き残り、本物になれる珠のようなものもある。

それを、実を結んでできる「果実」という言葉で表現していたシーンがあった。

 

「生存戦略」とは、生き抜き、生き残るための方策。

 

この生きにくい世界で、生き残っていくためへの模索のヒントを

この作品は、いろんな角度から見せているように思う。

 

その一つとして

選ばれ、消費されない、永遠の結びつきを手に入れる、その大切さを

20話で表していた。

 

心の土台となる安定感を基礎に持っていないとぐらつきやすい。

その土台をしっかりと持つことが、人にとってとても大切。

なのに、現在の日本では家庭、就職、人生設計において最も基礎になる部分が

十分保障されていない。

そのことに、もっと危惧を感じるべきなのに、「個」を大事にするあまり、

煩わしい余計な、深い繋がりを避け、自由を求める。

自由を得た代償として、失ったものに復讐されるのは、たぶんこれからの時代。

 

 

到底まとめきれないくらい、とにかく毎回の一話がとても濃い!

一見、荒唐無稽のようで

実に練り込まれた設定、脚本、演出・・・・

手間暇かかっているのを感じる。

 

どんなふうに最終話を迎えるのか、予想もつかない。

きっと、最後まで見たら、また最初から改めて見直したいと思うんだろうな。

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コメント

このアニメ、私も見てますわ。
でもストーリー展開が理解出来ないのといまいち意味が分からないので最後まで見届けるのを挫折しようかと。笑

私はあの花みたいなのが好きですわ~。

■でなちゃん

おおっ!でなちゃんもピングドラム見てるんだー!!

確かに、はまるか、ついていけないか、分かれる作品だと思いますわ。

私ははまっちゃいましたねー♪
ピングドラムは毎回2回は見ます。
この20話目は4回、見ちゃいました。

いろんなことを考えさせてくれるタネいっぱいの作品だと思います。

花みたいなのって何かな・・・
う~ん・・・・

今はもう放映終了してて、やってないのですけど
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」
というアニメです。
非現実的ではあるけど、どこかほのぼのとした感じです。

あとねあとね、
「狼と香辛料」
ていうのもお勧めですよ。
なんというか、通貨を題材にした?物語ですw

■でなちゃん

そのタイトル、知ってる!
でも、見てないわ・・・・
面白いらしいよね。今度、見てみようかな~~

深夜アニメはこれまでほとんど見てなかったんだけど
(「君に届け」は見た!)
テレビをデジタルに変えてから、録画が簡単で助かってます~!

ピンドラは次女が好きなアイマスと続けて放送があるので、2個まとめて毎週録画してるのです~!

ピングドラム、娘が見ています。わたしは背後からチラチラ見る程度なのでどういうストーリーなのかわかっていなかった。チラ見してる程度じゃこの作品の価値はわからないのね。めるちゃんの解説を読んですごく納得。そんなら最初から録画をじっくり見てみるかなぁ・・と思っているところです。

めるちゃんの解説をふまえて娘との話題にのせたところ、「そうそう、ちょっとしたカットにも意味がこめられてることがあるんだからねっ。おかあさんは腰をすえて見んからわかるはずがないわ」と上から目線で返されたよ。笑)当然のことながら「ウテナ」のことも関連付けて話してくる。へへ~ん、そうですかい。笑)

(ウテナちゅうたら、その昔「・・・お子様クリーム」なる商品があったのを覚えていらっしゃる?わたし、おねだりして一回だけ買ってもらった~♪)

■ともっちさん

おおお~っ!!!娘さん、ピンドラ見てるんだ~!

そうなんですよ・・・
このアニメは、もう一瞬たりとも画面から目を離せないくらい
情報過多な作りで
そこがこう繋がって、・・・えっ!?まさか、こう来るの!?みたいな展開でね、、、、
やっぱり2回以上見直さないと、意味はなかなか掴めませんわ。

・・・・って言う、私みたいな人間はこの作品ドはまりするんですが。

先週の20話から、今週の21話は、これまたどんでん返しって言うか・・・・
えっ!?ちょっと~~~~!!!ってね、
「えっ!!!」って叫びましたもん。私も次女も。

ウテナとも関連付けて話せるとは・・・・上級者ですわね・・っ☆
ウテナも見ていたら、「あ、これはあのシーンと重ねてる!」ってのがわかるんですよ~
だから2倍楽しめるのよね!!

・・・ああ、、、熱く語ってしまうわ~~~
いよいよ終盤で、謎解きにかかってきまして
本当に楽しみ!!

ウテナお子様クリーム買ってもらったの!?
ともっちさんったら、おしゃまさん!heart

あ、でも私も親に無理を言ってねだって
おしゃれセットを買ってもらった記憶が・・・・

女の子の憧れでしたよねぇ~・・・・shine
懐かしいー!!

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